Coca Cola Quebec Maple

2020年のトリを務めますは、カナダからやってきた『Coca Cola Quebec Maple』です!!

コカ・コーラには様々なフレーバーがあるのは皆さんもご存知のことかと思います。最近では例えば北米で人気となり日本でも販売された「コカ・コーラ オレンジバニラ」。他にもアップル味やストロベリー味なども記憶に新しいところです。そしてフレーバーには、時として「お国柄」が反映されることがあります。2009年に発売された緑茶のエキスが配合された「コカ・コーラ プラスカテキン」は、正に日本らしいコカ・コーラのフレーバーと呼べるでしょう。

去る今年2月中旬。カナダで新フレーバーが産声をあげました。「コカコーラ ケベックメープル」です。355mlのスリムなロング瓶は、ほぼメキシカンコークと一緒なのではないでしょうか。はっきりと違うのは「色」。コカコーラの象徴である赤色を排した群青色の王冠。瓶の首部と肩部の間にも同色がリボン状に印刷され、英語とフランス語で白文字で「ケベックメープル」の文字が誇らしく刻まれています。通常、4本1セットで販売されているようで、4本を収納できる専用の板紙の持ち手の部分には、カナダ ケベック州の州旗である「フルール・ド・リゼ」の模様が印刷されています。青地の白十字にユリの紋章が美しく、これが王冠やラベルの色の由来なのですね。

カナダの国旗は「メイプルリーフ旗」であるように、メープルシロップの原料となるサトウカエデはカナダを象徴するものです。17世紀初めにフランス人が入植し、先住民の人々にメープルシロップの製法を学び技術を発展させて、現在カナダは世界のメープルシロップの8割を生産し、その内の9割がケベック州産となりました。以上のことから「コカ・コーラ ケベックメープル」とは、「単なる地域限定味のコーラ」などという簡単な言葉では片付けられません。

私は最初疑問に思ったのは、なぜ「メープル シロップ」という名前ではないんだろうということです。メープルだけだと「カエデ」という意味で、メープル木材のフレーバーなのかも・・・と考えました。昨年英国では木材フレーバーのコカ・コーラも出ていたためです。しかし、それは杞憂でした。余韻に感じるあまりにも上品なメープルシロップの風味とケーンシュガーの優しい甘さ。コカ・コーラとこんなにも合うのかと非常に驚きました。ただし、これらの香りは非常に繊細なため、あまり液体を冷やしてしまうと感じ取るのが難しいです。通常、自動販売機は5℃程に液体を冷やしますが、それでも冷たいでしょう。10℃~15℃が良いかと思います。冬の時期なら冷やさずにそのままで充分です。

今回調べて解りました「ケベックメープル」で何を指すのか充分伝わるため、「シロップ」まで付けるのは野暮だということですね。カナダの「スピリット」を感じさせる「ケベック メープル」。機会があれば是非味わってみてください。

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