






『Wander Cat Cola(ワンダー・キャット・コーラ)』です。アメリカ・マサチューセッツ州Somerville(サマービル)を拠点に展開されているクラフトコーラで、日本のクラフトコーラ文化に影響を受けて誕生したブランドです。今回、来日していた制作者のAllisonさんとお会いする機会があり、その際に実際の商品を一本いただきました。
特徴的なのは、その成り立ちです。Allisonさんは日本のクラフトコーラや、その周辺のコミュニティとの交流を通じてクラフトコーラを知り、その楽しさを自分の暮らす地域にも広げたいと考えたことがブランドを始めるきっかけになったとしています。アメリカから世界へ広がったコーラが、日本で「クラフトコーラ」という新しい形に発展し、それに影響を受けたアメリカの作り手によって再び現地で作られるという、少し面白い流れの商品です。
今回いただいたのは250ml入りの「Original Craft Cola Syrup」。淡い紫色と黄緑色を基調としたラベルには猫のキャラクターが描かれ、瓶の封緘部分にも小さな肉球が並ぶなど、非常にかわいらしいデザインです。ブランドの猫のモチーフには、夏目漱石の『吾輩は猫である』からもインスピレーションを受けているといいます。
原材料には、有機サトウキビ糖、オレンジ、柚子果汁、レモンのほか、カルダモン、クローブ、スターアニス、シナモン、コリアンダーシード、ナツメグ、バニラビーンズ、コーラナッツなどが使われています。瓶にも「whole spices + yuzu!」と記されており、柚子はこの商品の大きな特徴の一つです。飲み方はシロップ1に対して炭酸水3が推奨されています。
実際に飲んでみると、とにかく印象的なのが柚子の香りです。複雑な香りというよりも、柚子そのものを素直に感じられる爽やかな風味で、後半になるとサトウキビ由来の濃厚な甘さが残ります。日本の飲み物に例えるなら、「はちみつレモン」に近い親しみやすさがあります。スパイス感は比較的控えめですが、その分クセが少なく、クラフトコーラに馴染みのない人でも飲みやすい味わいです。
Wander Cat Colaは250mlで17ドル。日本のクラフトコーラシロップと比べても大きく離れた価格ではありません。また、日本を象徴する食材の一つである柚子も、すでにアメリカのメーカーが商品の特徴として取り入れています。日本のクラフトコーラメーカーが今後海外へ進出する際には、「日本の素材を使っている」「日本で作られている」ということだけでなく、それぞれの商品ならではの味や製法、地域性、物語がより重要になっていくのかもしれません。
とはいえ、Wander Cat Colaを手にして最も印象に残ったのは、日本のクラフトコーラ文化が実際に海を渡り、海外の作り手によって新しい形で育ち始めていることです。日本の商品がそのまま輸出されたのではなく、日本で生まれた考え方に影響を受け、アメリカの土地で新しいクラフトコーラが作られている。その広がりを感じられる、非常に興味深い一本でした。
Wander Cat Cola 公式サイト
https://wandercatcola.com